Amazonの日用品まとめ買いサービスである「Amazonパントリー」のサービス終了が告知されました。
これにより2021年の8月24日23時59分以降は利用・購入ができなくなってしまいました。
突然の発表にアマゾンユーザーからは「なぜ!?」「残念だ」の声が頻出しています。
それでは、なぜAmazonパントリーはサービス終了に至ったのでしょうか?
目次
サービスが終了したAmazonパントリーとは
Amazonパントリーは日用品の購入に特化した便利なサービスです。
アマゾンのアカウントを持っている方であれば誰でも利用する事ができ、まとめて購入の割引や商品ごとのクーポンでお得にお買い物ができます。
飲料や洗剤、ティッシュにペットフードなど…大量に購入した商品を持ち帰るのが大変という思いをする必要はありません。
Amazonパントリーの対象商品は実に多種多様。
毎日の生活に必須となる商品が沢山取り揃えられており、今となっては外出時にかかせないマスクなども販売されています。
その商品数は2万点以上と言われており、ちょっとしたスーパーや薬局に引けを取らない…もしくはそれ以上のラインナップとなっております。
~Amazonパントリー対象商品の一例~
食品・・・スイーツ、スナック菓子、麺類、パスタ、米、レトルト、調味料、缶詰、ベビーフード
飲料・・・酒、水、ジュース、お茶、ノンアルコール飲料
日用品・・ティッシュペーパー、洗剤、キッチン用品、ゴミ袋、歯ブラシ、シャンプー、ヘアケア、スキンケア用品、化粧品
ヘルスケア・・・生理用品、マスク、サプリメント、バス用品、ひげ剃り、指定医薬部外品、ベビー・マタニティ用品、介護用品
ペット・・・ペットフード、ペット用品、トイレ用品など
ご自宅からスマホやパソコンで簡単注文、後は届くのを待つだけでOK。
アマゾン内でのAmazonパントリー対象商品の確認方法は、商品ページの価格表示がされている部分をチェックします。
価格の下に「Amazonパントリー おまとめボックス」という記載があれば、その商品はパントリー対象商品という事です。
通常のアマゾンでの商品検索の際にもパントリー対象商品は含まれますが、その場合は通常の購入はできずAmazonパントリーとしての購入に限ります。
パントリーBOXで注文
Amazonパントリーは「パントリーBox」と呼ばれるダンボールの中に商品を詰め込んでいく注文スタイルです。
ダンボールのサイズは商品の容積に応じて適したものが使われ、一番大きなもので52cm × 28cm × 36cmの大きさです。
Box内の容量が100%付近の状態で購入した場合は上記のサイズにて送られてきます。
100パーセントを超える容量(または最大12kg以上)の注文をした場合は新たに2箱目のパントリーBoxが用意されます
パントリーBoxの容量が20~30%程度の状態でも購入は可能ですが、その場合は上記のサイズよりも小さめのダンボールに詰めて送られてきます。
購入時の容量分に適したサイズのダンボールに詰めてくれるので過剰包装などの心配はありません。
手数料は1箱390円
Amazonパントリーを利用する際に発生する「手数料」というものがあります。
これはパントリーbox1箱に対して発生するもので、390円となっているので実質1箱ごとに送料が発生するという事です。
1箱分の送料を超えて2箱目になった場合は更に390円分の手数料が加算されます。
手数量を実質無料にする「まとめて割引」
この390円の手数料を無料にする方法があります。
それが「まとめて割引」
まとめて割引とは、対象商品を複数注文することで合計金額から割引がされるというものです。
同時購入する数と、それによる割引額は以下の通りです。
■3~5点購入で150円OFF
■6~8点購入で390円OFF
■9点以上購入で500円OFF
つまり、6個以上の同時購入の場合に割引される額は手数料と同じ390円なので、これにより実質手数料は無料となります。
Amazonパントリーの良かった点
通常のアマゾンでのお買い物と比べてAmazonパントリーを利用するメリットというのは何があるのでしょうか?
1つの箱にまとめて届く
通常のアマゾンのお買い物で複数商品を購入した場合、その商品ごとにダンボールに梱包されて届きます。(全て同じ商品であったり、同じマーケットプレイスからの注文の場合はまとめて届く事もあります。)
商品自体は小さいのに大きなダンボールが何個も届いて処理が面倒という経験をした方も多いのではないでしょうか。
Amazonパントリーは予め1つのダンボール(パントリーBox)が用意されており、その中身が一杯になるまで商品を追加していくというスタイル。
購入する商品の合計が10点であっても1つのパントリーBoxに収まる質量であれば1つのダンボールにて届きます。
昨今はコンビニのレジ袋の廃止など地球環境への取り組みが進められているので、無駄なダンボールを極力減らす事によりエコに貢献できるという側面もあります。
食品などが少ない数で購入可
通常のアマゾン内の商品内にも食品などは販売されていますが、ものによっては「まとめ売り」されている場合があります。
ビールを例にして説明すると、通常のアマゾンではケース売りされている事が多いので一回の注文で24本届く事になります。
しかしパントリーの場合は1本から購入が可能。
必要なものを必要な分だけ購入できるというのが大変便利なのです。
クーポンなどでお得に利用
日用品や食料はスーパーや薬局の方が安いのでは?と思っている方も多いでしょうが、そんな事はありません。
Amazonパントリー内では数量限定の割引クーポンなどでお得に買物ができるんです。
割引率は商品ごとに様々で、5%~80%OFFのものまで実に様々。
パントリーのトップページで常にセール対象商品が更新されているので漏れなくチェックする事が可能です。
なぜAmazonパントリーは終了したのか?
2015年のサービス開始から10年たたずサービス終了する運びとなったAmazonパントリー。
この記事の作成時には既に終了しており、Amazonパントリーのページにアクセスすると以下のようにアナウンスされていました。
【お知らせ】2021年8月24日をもちましてAmazonパントリーのサービスを終了いたしました。これまでご利用いただきましてありがとうございました。Amazon.co.jpではの食品ストアやドラッグストアなどにおいて、引き続き食品・日用品のお買い物をお楽しみいただけます。ぜひ、ご利用ください。
アマゾン内のサービスが終了するという事は滅多にないので、それなりの理由があっての決断だと推測されます。
では、一体なぜAmazonパントリーは終了したのか?考えられる原因をみてみましょう。
需要の増加による供給の逼迫
日本より先に2021年の1月にアメリカのアマゾンにてAmazonパントリーが終了した。
その大きな原因の1つに「需要の増加にサービスの提供が難しくなった」というのがあるようです。
これはコロナ禍における外出制限により宅配サービス利用の増加が背景にあり、実際に本国でもフードデリバリー市場はこの数年で急成長を遂げています。
Amazonパントリーにおいては調理されたものではなく、スーパーで販売されている食材であったり薬局で手に入る日用品などが購入できたので日々のお買い物の代わりとなり得たのです。
実際にアメリカではスーパーマーケットに行くには車で何キロも先に行かないと無いという環境で暮らしている家庭も多いので、これも利用者増加に拍車をかけた一因となっていました。
あまりの注文の増加に商品の確保や流通の安定に支障をきたした結果、今回のサービス終了の運びとなったのです。
推測される他の理由
アメリカから遅れること7ヶ月後の2021年の8月に日本でもAmazonパントリーのサービスが終了しました。
ただ、日本においてはアメリカほど利用者が増えすぎたとは考えにくいのです。
よほど田舎の農村などに住んでいない限り、全国の居住地の生活圏内にはスーパーやコンビニなどがあります。
いくらネットデリバリーが便利だからといってサービス提供に支障がでる程に利用者が増加する可能性は極めて低いですし、むしろ利用者は常に増やしていく事を想定して業務は行っているハズなので多少の事では破綻しないハズです。
なので、むしろ日本では逆に利用者が思ったより伸びなかったという事でアメリカに便乗する形でサービス終了したのではないかとも推測されるのです。
ネットの口コミでも以下のような理由でパントリーを利用してこなかったという意見もみられました。
- パントリーBOX1個につき毎回390円の送料がかかる
- プライム会員でも送料が発生するのが釈然としない
- 店舗で購入した方が安い
- 実際に手にとって商品は選びたい
- BOXの容量を埋める為につい余計な物を買ってしまう
- お急ぎ便が使えない
また、家にいる時間が多くなった事によって日々の買い物くらいは外出して気分転換&運動不足解消したいと思う人も多かったのではないかと思われます。
Amazonパントリーに変わるサービス
実際、Amazonパントリーにメリットを感じて利用している方も多くいたと思われます。
そのような人は今後どうしたら良いのでしょうか?
という事で、今後Amazonパントリーの代わりになるような代替サービスを調べてみました。
アマゾンのネットスーパー
プライム会員限定ですが、生鮮食品を注文できるAmazonネットスーパーというものがあります。
対象エリア内であれば注文後、最短で約2時間程度でお届けするという画期的なサービスです。各スーパーで販売されている商品の購入ができるので食品以外にも台所用品や洗濯洗剤などの日用品もラインナップされています。
よって、
現在、以下の3種類のネットスーパーが存在しています。
- アマゾンフレッシュ
- ライフのネットスーパー
- バローのネットスーパー
各ネットスーパーごとに「お届け時間」「最低注文金額」「配送料」「対象エリア」が異なります。
自身の環境に照らし合わせて利用するネットスーパーを選びましょう。
アマゾンフレッシュ | ライフ | バロー | |
概要 | 生鮮食品・お米やオムツ・OisixやRF1などの商品・とれたて野菜など | 生鮮食品・店内で調理された惣菜・チルド食品・プライベートブランド商品など | 果物・野菜・肉・魚・惣菜・焼き立てパンなど |
お届け時間 | 8:00から24:00 | 12:00から22:00 | 12:00から22:00 |
最低注文金額 | 4,000円 | 2,000円 | 2,000円 |
配送料 | 390円(※10,000円以上の注文で無料) | 390円(※8,000円以上の注文で無料) | 390円(※80,00円以上の注文で無料) |
サービス対象エリア | 東京都18区2市・神奈川県・千葉県の一部地域 | 東京都23区4市・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・兵庫県・京都府の一部地域 | 愛知県名古屋市・清須市の一部地域 |
パルシステム
アマゾン以外のサービスとしては生協(コープ/COOP)の宅配サービス「パルシステム」が有名です。
首都圏を中心に全国で約160万人が利用しているとの事で、宅配のトラックを見かけた事があるという方も多いのではないでしょうか。
パルシステムが利用可能な地域
東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬・福島・山梨・長野・静岡・新潟の1都11県毎週1回、決められた曜日に注文した商品を届けてくれます。万が一、ご不在時でも保冷剤などで鮮度を保った状態で玄関へお届けするので安心です。
商品の注文はカタログから用紙に記入して行う他、スマートフォンアプリやネットから行う事もできるのでお手軽です。
パルシステムは加入制となっており、加入した場合は1週間ごとに198円から220円の手数料が発生します。小さなお子さんがいる方・障がいのある方・70歳以上の方は手数料が最大で無料になる割引制度も。
先ほど紹介したアマゾンのネットスーパーのような「最低注文金額」はありませんので、牛乳1本からでも注文OK。
Amazonパントリーの場合は1箱ごとに390円の手数料が発生していたので、頻繁に大量の商品を購入したいという方はパルシステムの方が恩恵を受けられます。
Amazonパントリー終了についてのまとめ
生活にかかせない日用品や食品などが気軽に注文できるのが「Amazonパントリー」の強みだったのですが、残念ながら2021年の8月よりサービス終了により利用ができなくなってしまいました。
アメリカのアマゾンで先にサービス終了となっていたので日本はどうかと思っていましたが結果的には同じく終了の運命を辿りました。
ステイホームで家にいなければいけない時間が多くなったという事で今後更に需要は伸びていくのではないかと思われていましたが、皮肉にもその需要増加が終了に引き金になったとの見方もあります。
利用者にとっては今回の終了はとても残念ですが、いつかまた形を変えてサービスを提供してくれる時を心待ちにしましょう。